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金太郎の育児日記1〜11

こちらのサイトのみで金太郎の育児日記の更新を読んでくださっている方へ:

前回第3弾のご紹介から、びゅん!と飛んで急に第11弾になってごめんなさい。途中の4〜10を含むこれまでの過去記事のリンクを以下にまとめましたので、お時間のあるときに、お読みいただければ嬉しいです。

 

第1弾 ボクの名前は金太郎、というはなし

第2弾 ボクと出会う前のはなし

第3弾 お母さん大丈夫だよ。というはなし

第4弾 お母さんのお誕生日というはなし

第5弾 ここにいて、だいじょうぶ。というはなし

第6弾 父さんの静かで大きな愛情のはなし

第7弾 初めてのお誕生日会のはなし

第8弾 イライラできるありがたさのはなし

第9弾  そうオレがトラオだ!のはなし

第10弾 ついに本当の家族に、というはなし

 

そして以下が、一番新しい第11弾

一枚の写真のはなし です。

【金太郎の育児日記11】

うっかりして、すでに秋である。

弟が本当に「うちの子」になって、2か月以上が過ぎた。

特別養子縁組申立事件はかなりあっさりと収束を迎えた。 特別、何か面倒なことになったわけではないが、とにかく事件は終わったのだ。

弟の実親さんは、異議申し立てを行うことなく、弟の写真を1枚だけ欲しいと 言って、ぼくのおとうさんとおかあさんに弟を託した。

おかあさんはぼくと弟が写っている、とびきりカッコイイ写真を「1枚だけ選ぶ のは難しい。」と3枚ほど児童相談所の人に渡した。 写真は実親さんのところにすでに渡っていると思う。

赤ちゃんの時に手放した子供の写真を見て、どう思っているのかな。 写真が欲しいと言った実親さんにも、いろいろな事情や葛藤があるんだろうな。

ぼくの弟は、いろいろな人に大切に育てられて、今はおとうさんとおかあさん が責任を持って育てているから安心してください、と実親さんに話してあげたい。

ぼくも弟のことを大事に育てています。と、胸を張って言いたい! ねこもたまに頑張っていますよ。と付け加えて。

でも、育てられているのは本当は弟ではなくて、おとうさんとおかあさん、ぼくたちなのかもしれない。

毎日、毎日、ちょっとしたことで悩んだり、怒ったり、笑いや喜びをもらった りして、弟から思いやりや気遣い、はたまた忍耐力やアンガーマネジメント(全 くできないけど!)などなど、様々なものを学ばせてもらっていると思う。

ニンゲンの進化が見られるのも面白い。
弟は出会った時には、日本語が読めなかったが、なんだか勝手に読めるようになってきたし、言葉もだいぶ表現が豊かになった。
反抗期みたいのも出てきて、いっぱしのニンゲンに近づいてきている。

 

ニンゲンになってきたから、そろそろ、弟には本当のことを話さなくちゃならない時がくると思う。
特別養子縁組の家庭では、絶対に本当のことを伝えない家もあるが、最近の風潮では物心ついた時くらいから、本当のことを伝えようということらしい。

もちろんそれは、家庭によって方針は様々だ。何が正解なんてない。
弟は3歳まで施設にいたから、そこでの記憶もあるし、たまにその施設の関連 の行事に参加したりして、育ててくれた先生たちにも会っている。

うちのような特別養子縁組はレアケースらしい。
弟が何をどう考えているのかは、声に出して言わないからわからないけれど、 きっと弟も何かを思っているはずだ。

おとうさんとおかあさんは、時折、どのタイミングで言おうか、なんて伝えよ うかなんて話し合ったりしているけれど、答えは出ない。 おとうさん流に「なるようになる。」しかないと思うけれど、何が大切かって、 愛情をいっぱい注ぐことが一番だと思うよ。

って、わかっているとは思うけどさ。ねぇ、おとうさん、おかあさん。

自己紹介: きんママ。
沼津在住、2019年8月特別養子縁組にて4歳の男の子のママに。夫、イヌ、ネコと同居。

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