色とりどりのガラスみたいな
涙の美しさ
七色は初秋の風に乗る
白と黒の記憶もいつか
落葉に満たされ
神のお気に召されるように


秋がすきです。秋の歌もすきです。
ちいさい秋みつけた
真っ赤な秋
とんぼのめがね
そして。
前述のJUDY AND MARYイロトリドリノセカイ。
わたくし、ジュディマリ世代のど真ん中。秋は3兄妹の上2人が生まれた季節。暑い夏と寒い寒い冬の間の、まさにイロトリドリの豊かな恵みのセカイにうまれてきた彼ら。初めての出産を終えた帰り道、母になったばかりの私は、いちょう並木を見ながらこの歌を思い出していた。あれから7度目の秋。長男のアニはもうすぐ7歳になる。



この間、楽寿園でランチをしたときのこと。わたしはレモンそば、チロとミッチはふたりで焼きそば1人前をシェア。アニは。

味噌カツ丼。ドン!
お味噌汁付き。もうしっかり1人前をきっちりいただく。そして味の感想を言ったりする。ついこの前までこんなに小さかったのに。


ちなみに、この集合写真に一緒に写っている何人かとは小学校で再会。一緒に一年生を楽しんでいる。本人たちにこの頃の記憶はもちろんないけれど。

秋の行事といえば。
おとといはチロが幼稚園に入って初めての運動会だった。徒競走はサラリと1位、パンダのお遊戯も玉入れも全力でやりきった。アニの時に一通り見てきたはずなのに、年少さんはこんなに小さかったかなあと思いながら応援した。
チロリのがんばりは、もちろんほほえましくて嬉しかったのだけれど、この日いちばん家族が沸いたのは、《卒園児レース》だった。去年卒園した1年生が4、5人ずつ走るもので、全体の半数以上の50人くらいが集まった。卒園の時に比べてぐっと大きくなった女子たちが走った後、男子が順々に走っていく。
はじめこそ全員が一団になっていたけれど、すぐにTくんとアニのふたりが抜け出た。半身ほど先を行くTくんにぴったりとついて、そして、カーブで抜いた。負けたくないという表情を浮かべて。力を緩めず。そして、そのままゴール。
アニ、人生初の徒競走1位。
3年間欠かさず応援に来てくれたじいじは思わず涙を流し、父は感動の表情を浮かべた。
私は。
私は、熱狂したファンのようにアニの名前を呼び続けていた。彼のやる気スイッチが、やっとやっと入った瞬間だった。負けたくない気持ちとか、持ち合わせていない人かと思っていたよ。
そして興奮の後。気づけば、手元に残っている栄光の証はこの写真だけ。

微妙。
うん。でもわかる。家族にはこの写真の裏にある物語がわかるからいいか。チロのパンダ姿も似たような微妙な写真だけ。ビデオはプロのカメラマンさんが撮ったものを園で販売するから、毎年それを買っている。いつも思うけれど、ビデオを撮っている親御さんに気を遣って、拍手や歓声を遠慮するとか、本当にナンセンス。大事なことはやっぱり肉眼でちゃんとみたいよね。
そんなわけで運動会も終わり、今日はチロの代休日。
めったにないチロとふたりの時間を過ごすため、ミッチはばあばにお願いする予定。
さてと。いつもよりちょっとおしゃれをした4歳児と、どこに行こうかな。
